更年期の症状と身体の冷え

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更年期障害と冷え

更年期障害の症状で鍼灸にいらっしゃる方は身体が冷えている方が多いです。自分では冷えを全く自覚していない、またはむしろ暑がりと思っている方も、鍼灸をするときに身体を触ると手足やお腹がとても冷たいことが多いです。

一見、冷えとは関係ないと思われがちな更年期の症状にも身体の冷えが隠れています。

  • 頭痛、眼精疲労など、頭や頸まわりの症状
  • めまいや動悸・イライラ感不安感
  • 肩こり、腰痛・膝痛、四十肩・膝痛、筋肉や関節の痛み
  • 胃痛・食欲不振など胃腸症状
  • ホットフラッシュ

更年期は、自律神経のバランスが乱れるため体温調節が効かなくなったり、冷え性、冷えのぼせに体質が変わりやすく、ホットフラッシュや多汗、 胸のつまる感覚や胃腸の不快感がある方は特に冷えのぼせの傾向が強い方です。

身体の冷えに無自覚な方が多いのですが、イライラや不安感、気持ちの悪さのリセットにはお腹をしっかり温めてください。爽快感を求めて炭酸飲料や冷たい飲み物を選びがちですが、冷飲料や氷、アイスは厳禁です。

更年期障害のつらい症状と鍼灸

鍼灸治療でお話を伺うと、更年期の症状が強くあらわれる方は、 産後に無理を重ねられた方やストレスに対して我慢強い方が多いと感じます。気持ちや身体がつらい時には我慢をしないことも大切です。

鍼灸は個別症状でなく身体全体をみるので更年期の様々な悩みに対応しています。女性ホルモンの低下は避けられなくても、 女性ホルモンや自律神経の乱れによる症状は変えられます。

鍼とお灸で身体の冷えと熱のバランス、東洋医学の気・血・水をととのえることでつらい症状を楽にすることができます。

心と身体は繋がっています。ストレスや身体のつらさを感じる時、無意識に身体に力が入り全身の筋肉が緊張して痛みが発症します。鍼灸で身体の痛みを軽くすることで、気持ちもほっと緩みます。

更年期だからと一人で悩んだりあきらめずに、お身体がつらい時にはご相談ください。

更年期のセルフケア

女性ホルモンの変化は避けられなくても、できるだけ変化の波は少なく、ゆるやかに過ごしたいものです。更年期を少しでも楽に過ごすためには、心と身体の無理をほどくことが大切です。

更年期を楽に過ごすために、身体は頭寒足熱が理想です。まずは身体を冷やさない。そして積極的に温めることをおすすめします。

冷え症改善のために、しっかり足元を温めましょう。 足湯やお灸もおすすめです。お灸はぜひ取り入れていただきたいセルフケアです。お灸の方法やツボがわからない方は鍼灸師に相談してください。自己流よりもそれぞれに合うツボにお灸をしたほうが、効果的 & 安心です。

足元が温まると、身体に体温が戻ってくることが感じられます。身体が温まると気持ちも落ち着きます。

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