出産後の抜け毛白髪と頭皮ケア

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出産後の抜け毛白髪と頭皮ケア

出産後の身体の変化のひとつに、抜け毛や白髪の急激な増加があげられます。

出産後は睡眠不足やストレスの影響、母乳育児によるお母さんの栄養不足や生活リズムの変化によって抜け毛や白髪が増えやすくなります。

妊娠中に急激に増えた女性ホルモンが出産後に一気に減って女性ホルモンのバランスが変わること、出産時に多くのエネルギーを使うことも要因に考えられます。

女性ホルモンの増減による影響は、出産前後に一時的に強くなっても、ホルモンバランスが落ち着く頃には回復します。一般的には1年が目安になりますが、授乳期間が長くなるとその影響は長くなります。

白髪・抜け毛の要因

遺伝的な影響も大きく個人差がありますが、一般的には40代前後から白髪が増え始めます。

色素細胞(メラノサイト)という細胞が、新しい髪の毛に黒い色をつけますが、この細胞が働くための栄養素が十分に身体の内に取り入れられないと白髪は増えます。

また、髪の毛はたんぱく質が主成分のため、たんぱく質が不足すると髪の毛が弱ります。

抜け毛や切れ毛、白髪の増加といった髪の毛の変化だけではなく、肌荒れや爪が割れやすい場合には、食事の栄養の片寄りによる影響も大きいです。

睡眠不足やストレスも抜け毛や白髪の要因となります。成長ホルモンは午後10時~午前2時の睡眠中に分泌されるため、十分に睡眠がとれていないと髪の毛や肌トラブルに影響を与えます。

また、ストレスが強いと交感神経が優位になり毛細血管が収縮して、髪の毛に栄養が行き渡りにくくなり、白髪や抜け毛が増えやすくなります。同じ理由で、肩こりや首こりも頭皮の血流が悪くなるため、白髪や抜け毛が増える要因となります。

出産後の頭皮へおこなう鍼灸

東洋医学では昔から『 髪は血の余り 』と考えてきました。出産後の抜け毛や白髪の増加は、妊娠~出産、授乳時期の血の消耗や気の滞りが毛髪の悩みに繋がっていると捉えます。

十分に食事を摂っているのにもかかわらず、髪や肌のトラブルが続く場合は、脾胃(胃腸など消化器系)の働きの低下の改善を第一に考えます。食欲がわかない、義務的に食べているけれども美味しくない、消化器系の疲労により食事から栄養を身体にとりこんで、エネルギーに変換できない状態です。

「出産後の抜け毛・白髪」の鍼灸では、『 局所的な鍼灸 』と『 全身的な鍼灸 』を同時におこないます。

局所的な鍼灸: 直接頭皮に鍼をすることで頭皮の血流を向上させて髪の毛の再生を促します。一時的に髪の毛が抜けてしまったとしても、毛根が再生・活性化できる期間に適切な刺激を与えることはとても大切です。時期的に早ければ早いほどその効果が望めます。

全身的な鍼灸: 睡眠不足などで蓄積された疲労を取り除き、胃腸の状態を改善させて身体がしっかり栄養を吸収できるようにします。身体の状態を改善させることで疲労によって消耗した気血を身体自身が作りだせるようにしていきます。

脾胃の改善の全身的な鍼灸と、頭皮の血行を良好にする局所的な鍼を同時におこなうことで、取り入れた栄養を全身に行き渡るように働きかけます。髪の毛だけでなく肌や爪の状態も改善が望めます。

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